2008-01-01から1年間の記事一覧

本との付き合い方を考える――『思考のレッスン』を読んで(1)

今回のテーマは、ズバリ HOW TO MAKE GOOD FRIENDS WITH BOOKS(本といい友達になるには)です。 ここ一、二年の自分の関心は「知的生産」や「デザイン」にある。ネットが発展してきた現代では、人間にしかできないことがこれから価値を持つ。「人間にしかで…

梅田望夫×水村美苗の対談をヨムヨム(1)

『新潮 2009年1月号』(ひとかげ様の指摘によって、『文學界』ではないことが判明しました。)で梅田望夫と水村美苗の対談を読んでみたので、その感想を書いてみようと思う。現在、雑誌が手元にないため、ページ数がわからなくなっている部分はあとで、…

日本語が「亡びる」ってどういうこと?

現在、ウェブ上で議論を巻き起こしている水村美苗の『日本語が亡びるとき』について書いてみたい。 この本は、かなり批判を浴びている。仲俣さんのように、水村の物言いや彼女が現代文学に対して抱いている考えに反発する人たちがいることもよく理解できる。…

マイブームはラフカディオ・ハーン

最近、ラフカディオ・ハーンが東京大学で行った講義をまとめたLife and Literature(『人生と文学』)という本にハマっています。ラフカディオ・ハーン。またの名を小泉八雲。『怪談』などの作品を通じて、日本を海外に紹介した側面は広く知られているが、教…

『異邦人』特集(2)「どうでもいい」ということ

論文「ためらいの倫理学」で内田樹が、主人公ムルソーが強迫的に反復していると指摘した「それは私にはどちらでもいいことだ」(cela m’est égal)というフレーズ、実際に何回使われているか確かめてみました。(このフレーズの意味に関しては、内田樹の『た…

『ベルリン、天使の詩』ならぬ、「サンチャゴ、地下鉄の女神」

ついこないだ、捨て忘れていた英文記事を読み返してみたところ、興味深い記事を発見。それについて色々と思うことがあったので、書いてみます。 若干不快な内容になるかもしれません。「ストリッパー」という単語を見るだけでも拒否感が出てしまう方は、ここ…

『異邦人』特集(1) アルジェリアという場所

フランス植民地だったアルジェリアから浮上してきた作家アルベール・カミュ。先月に彼の小説『異邦人』を集中して読む機会がありました。その時に集めた情報でカミュ個人の生涯や作品理解の手助けになりそうな文章をこちらに載せます。 1.アルジェリアの歴…

『私塾のすすめ』のススメ

『私塾のすすめ』斎藤孝・梅田望夫、ちくま新書を読んだ。梅田さんと茂木健一郎との共著『フューチャリスト宣言』とはまた異なる良さがあって、とても刺激になる本。色んなものや情報にあふれ、何をしたらいいのか迷いそうになる現代だからこそ、僕はこの本…

幸せの最小公倍数

「ストレスが多い環境、時代のなかで、いかに快適に過ごすか」ということをテーマにして、最近いろんなことを考えています。 自分が快適に日々を過ごす上での取り組みの一環として最近考えているのが、「幸せの最小公倍数」というアイディア。そう「幸せ」に…

『異邦人』特集(1) アルジェリアという場所

フランス植民地だったアルジェリアから浮上してきた作家アルベール・カミュ。先月に彼の小説『異邦人』を集中して読む機会がありました。その時に集めた情報でカミュ個人の生涯や作品理解の手助けになりそうな文章をこちらに載せます。 1.アルジェリアの歴…

いしいしんじと、話しができた

工場に牛を連れて行って 缶詰にした 工場にやぎを連れて行って 缶詰にした 工場に人を連れて行って 缶詰にした ちょっと不気味な内容の歌とギターの音が響くのは、デートスポットとして 有名な桜木町のワールポーターズの前。 ちょっとおっかない歌詞だけれ…

Hoongleを作ったの、同じ大学生だった!

前回の記事に書いたhoongleという検索エンジン。生み出したのは、なんとアメリカの大学四年生だそうです。 Hoongleは2008年の9月14日に米国のリッチモンド大学四年生のVladimir “Vlado”Hruda さんによってデザインされた。 Hrudaさんがhoongleを生み出すため…

Hoongleって知っていますか?

先日、留学中に知り合った友人からメールが届いた。 内容はHoongleというグーグル系列で、世界の貧困の解決に貢献できる画期的な検索エンジンの紹介。 友人からのメールを公開するのは、ひょっとしたら問題かもしれないけれど、 以下にその内容を載せたい。 …

僕の読書術と、マイ名言集

僕の読書術 前回の記事で書いたktdiskさんの「読書中の付箋とブログ活用術」 (http://d.hatena.ne.jp/ktdisk/20080314/1205447395)という記事を読み、得るものがあった。その記事を読んだ上で、自分がどのように本を読んでいるのか、ちょっと紹介したいと…

電子の海に浮かびあがる、「ものおもふ人々」

先月のなかごろ、「内田樹の研究室」(http://blog.tatsuru.com/)を読んでいた時に、偶然、ktdiskさんのCasual Thoughtというblogを発見した。(http://d.hatena.ne.jp/ktdisk/)梅田望夫さんの『ウェブ進化論』や梅田さんと茂木健一郎さんとの共著『フュー…

一日一日を、ギュッと。

「3万日しか生きられないんだよ、人は」テレビのチャンネルサーチをしていたら、こんな言葉が耳に飛び込んできたので、ドキッとして思わずリモコンを持っていた手を止めました。たぶん、芸能人が影響 を受けた印象的な言葉を集めた番組だったと思います。(…

このブログについて

はじめまして。pablo-pabloと申します。このブログでは主に、僕が読んだ本や観た映画、ぼんやりと考えていた時に思い浮かんだことなどについて書いてゆくつもりです。僕の傾向として「カチッ」とした文章を書くというよりも、頭からポッコリ出てきたものを盛…